寒くて強い風を「風寒の気」と言います。風寒の気が体に入り過ぎると「風寒の邪気」に変わり、カゼをひきます。漢字でカゼを「風邪」と書くのは、ここから来ています。 東洋医学での病気は、 太陽 →少陽 →陽明 →少陰 →太陰 →厥陰 の順で体に入り、病状が悪化していきます。 寒気、頭痛、咳、食欲がなくなる、という風に進みます。 邪気が臓腑に直接入る、直中をすることもあります。風寒の邪が直中しますと、急激な発症をします。今で言うインフルエンザに似ています。 カゼをひかない為には、休養と栄養が大切です。しかし、休養も栄養も過ぎるのは良くありません。バランスよく、と言う訳です。 外からの刺激から身を守る「衛気」を司る「肺」を強くし、外邪に負けないようにしましょう。 カゼの初期症状と、予防に効く"つぼ"は、百会(ひゃくえ)、風池(ふうち)、温溜(おんる)です。 百会 効果・・・頭痛、眩暈、耳鳴り、鼻づまり、痔疾、下痢などにも効果があります。 物忘れをした時に刺激すると、思い出しやすくなります。 場所・・・頭の天辺にあります。両耳たぶの先を結んだ線上です。 刺激方法・・・指でくるくると回すようにするか、トントンと叩くように、3〜5秒ほど軽く刺激します。 風池 効果・・・頭痛の回でも紹介しました。つぼの名前に「風」の字が使われいる事からもわかりますが、特にカゼに効くつぼです。 場所・・・首の後ろにあります。 耳たぶの高さで、首の後ろの中央と耳たぶの中間点です。 刺激方法・・・両手の指を組み、そのまま首の後ろまで持っていき、10秒ほど挟むようにして刺激します。 温溜 効果・・・下の歯痛(痛みは楽になりますが虫歯は治りませんので、歯科に行くまでの痛み止めとして使って下さい)、肩背の重だるい痛みにも効果があります。(上の歯の痛みには手三里を使います) 場所・・・前腕に有ります。 手のひらを上に向けた状態で、肘のシワの外の端と手首のシワの外の端を結んだ線の真中より少し手首寄りにあります。 刺激方法・・・指を揃えてくるくると回すように、5秒ほど刺激します。 カゼをひいていて、刺激が強いと感じるときは、肘側から手首に向かって、5回程摩るように刺激します。 (カフェあわまる「つぼde元気!」で、平成16年1月27日に放送したものです。) |
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